2級 or AFP?難易度の違いは?

合格率で安易に判断せず、過去問を見て決めるべし

さて、冒頭でFP試験の制度について簡単にご紹介しましたが、きんざいとFP協会それぞれが運営するFP試験にはどんな違いがあるのでしょうか?
また、初学者であればどちらのFP試験を受験するのが良いのでしょうか?
ここでは、きんざいとFP協会の相違にクローズアップして、ご紹介していきたいと思います。

FP試験において、「きんざいか?協会か?」の議論が交わされるのは2級試験です。
FP2級技能士を名乗るためには、「協会主催のAFP認定試験に合格する」か「きんざいの2級検定に合格する」のいずれかにクリアしなければなりません。

このように2種類の方法がある場合、「どちらの道が近道か」といったポイントは受験生にとって最大の関心事であると言えましょう。

まずは、きんざいのFP試験の特徴についてですが、おおよそ下記の通りまとめることが出来ます。

  • 問題数が少ない(問題冊子15~20ページ)
  • 問題の難易度が高い(マニアック、細かな知識を要する)
  • 実務というよりは、わりと教科書的な知識が重要視される
  • 問題が少ない分、1問のミスが大きく影響する

一方で、協会によるAFP試験の特徴といえば、
  • 問題数が多い(問題冊子35~40ページ)
  • 基本レベルの出題が目立つ
  • 確定申告やキャッシュフロー表など、身近な素材からの出題が多い(実務経験者向き)

といった項目にまとめることが出来るでしょうか。
このように、きんざいと協会ではFP試験の内容に若干の差があるような現状です。


それでは、「それぞれのFP試験の合格率は?」というと、学科・実技ともにきんざいでおおよそ20~40%前後、FP協会で35~45%程度と、協会主催のFP試験の方が高くなっていることが分かります(詳細は「合格率のウソ、ホント」にて)。
このように紹介すると「それならば、だんぜん協会主催のFP試験を受験する方が得なのでは?」と思われがちですが、安易に決断するのは危険です。
FP協会の試験の場合、わりと実務者向けの内容が問われる傾向にあるため、当然のごとく実務経験者の受験が目立ちます。
そうなると、協会は必然的に受験者のレベル自体が高いと言えるわけなんですね。
初学者のアナタに向いているかどうかはまた別問題、ということになります。

きんざいが協会か、どちらのFP試験を受験するかは、しっかりと過去問をチェックしてから決めるようにしましょう。


合格率のウソ、ホント

「きんざいよりも協会のほうが合格率高め?」の裏側

前項で「2級がいいの?それともAFP?」という話題に触れましたが、それぞれの合格率に注目した場合、きんざいと協会では下記のように比較することが出来ます。

試験日 きんざい
学科
協会
学科
きんざい
実技
協会
実技
2012年1月 20.29% 38.96% 23.02% 49.17%
2011年9月 24.98% 43.11% 44.02% 50.66%
2011年5月 29.69% 42.51% 42.65% 56.92%
2011年1月 21.43% 35.63% 25.02% 69.34%
2010年9月 30.31% 43.11% 35.05% 36.64%
2010年5月 49.50% 55.20% 68.07% 42.23%
2010年1月 23.49% 29.17% 32.61% 43.06%
2009年9月 29.09% 34.25% 38.56% 44.58%


上記は、きんざいとFP協会それぞれの公式HPに公表されているデータをまとめたものです。
また、きんざいの実技試験については初学者の大多数が選択する「個人資産相談業務」での合格率を採用しています。

いかがでしょうか?
分かりやすいように合格率の高い方を赤で記しましたが、「協会の合格率の方が高い」のは一目瞭然ですね。
こうなると、「FP試験受けるなら協会で・・・」と言いたくなりますが、ちょっとストップ!ここで、前項の後半部分につながってくるというわけです。

 協会のFP試験を受験する人の場合、その出題の特徴から、すでに実務に携わっている方が多い傾向にあります。
また、資格取得後に投資を要するAFPやCFPを目指す方ばかりですから、いわば“その道のプロ”を目指す人ばかり。
単なる教養のためのFP試験ではなく、その先も見据えて挑戦されているのです。
よって、協会側のFP試験の合格率の高さというのは、単純に「試験内容が容易だから」とは言い難いということになります。

 FP試験で公表されているデータの裏側、少しはお分かりいただけたでしょうか?
こうした背景を心に留め、相応しい方のFP試験に挑戦できると良いですね。